教育ローンの返済を企業が肩代わり。Uターン促す地方の試み

教育ローンの返済を企業が肩代わり。Uターン促す地方の試み

就職後に奨学金や教育ローン返済の負担に苦しむひとが多い事が、
問題として取りざたされていますが、
教育ローンの返済を企業が肩代わりするという学資支援事業のお話です。
 

おかえり奨学金/ 教育ローンの返済を企業が肩代わり。

就職後に奨学金や教育ローン返済の負担に苦しむひとが多い事が、
問題として取りざたされていますが、
教育ローンの返済を企業が肩代わりするという学資支援事業のお話です。

 

下北地域奨学支援プログラム『おかえり奨学金』と名づけられたこの事業は
青森銀行、青森県むつ市、地元の参加企業5社(団体)※が連携して発足するものです。
将来的には参加20企業ていどを目論んでいるようです。

 

※参加企業5社・団体(現在):
社会福祉法人みちのく福祉会、山内土木、熊谷建設工業、東京堂、協同印刷工業

 

 

おかえり奨学金

 

この制度を利用するながれとしては下のようになります。

 

教育ローン利用者に青森銀行は最優遇金利を適用して貸し出します。
 融資の上限は年間60万円です。

 

地元企業は学生が卒業後に自社に就職すれば、教育ローン元金分を給付します。
 給付の方法は、教育ローンの返済期間と同じ期間をもって行います。(1年単位)

 

金利分については、学生が在学中の就業体験(インターンシップ)の給与で
 補填してまかなうので学生負担は実質ゼロとなるそうです。

 

平成30年春卒業予定の高校生を対象に
 本年平成29年10月に合同説明会が予定されています。
 今のところ募集人員や詳しい内容は発表されていませんが
 説明会までには明らかにされるでしょう。

 

平成30年1月ごろ給付対象者を確定し、4月ごろから制度の運用を開始する予定。

 

この『おかえり奨学金』の背景について少し触れておきます。

 

青森県むつ市には短大・大学も専門学校もなく、
高校卒業後の流出が少なくありません。
そのため地元企業は人材確保が困難となっています。
教育ローンの肩代わりでUターン就職を助長し
人材確保へと結びつけたい意向があるようです。

 

 

 

地方の企業の画期的な取り組みとみるか、
魅力ある地方企業となるのが先決ではないか、という意見もございます。

 

現時点の参画企業は福祉施設運営、土木建設、事務機器販売などの
5社・団体だけですが、少し寂しいですね。
幅広い業種で多くの企業が加わる事が学生からの選択肢の面からみて、
不可欠な事でありましょう。
そしてそれが畢竟人材確保の面からも利点となってくるのだろうと思います。

 

ともあれ、企業が教育ローンの返済肩代わりという方法は
各方面でも検討される意義がある制度ではありませんか。

 

 

出典:デーリー東北デジタル2017/7/17 ,画像も
//www.daily-tohoku.co.jp/jihyo/20170717/201707170P179633.html
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