教育資金と教育ローン【大学はいくらかかる?】

教育資金と教育ローン【大学はいくらかかる?】

入進学シーズンを迎えて、差し迫ってくる教育資金の準備。
不足は教育ローンや奨学金、ということになりますが
いったいいくら必要なのでしょう。
大学、短大、専門への教育費や生活費の実態調査から考えてみましょう。
 

教育資金と教育ローン【大学はいくらかかる?】

春の入学進学を控えて教育資金のご準備はお済みでしょうか。
教育資金の不足は奨学金等を利用して、
子どもが卒業してから返済は子ども自身が行う
というご家庭が増えています。

教育ローン 必勝

奨学金」という名前ではありますが
日本の場合は一部を除きほとんどが「有利子奨学金」です。

 

利息や返済等に関しての条件はよいのですが
あくまで借金であることには違いありません

 

奨学金の貸与が実行されるのは一般的に入学後です。
合格したらすぐに払い込まなければならない入学金などには間に合いません

 

入学金の額も様々ですが、所謂滑り止めを複数校受験して、
その発表がずれる場合は結構まとまった額になってしまいます。

 

入学金や入学前の納入金の不足は教育ローンに頼るということもありましょう。
教育資金の不足に、教育ローンを利用する方は
まずは金利を考慮なさいます。

 

となればまず検討すべきは国民政策金融公庫の「国の教育ローン」ということになります。
教育ローンの金利や奨学金などについては、
当サイト内の関連記事もご参考になさってください。
まったなしの入学金と授業料
教育ローン・金利を比較 その前に

 

 

国の教育ローンは申し込み審査融資実行まで3週間程度は、
みておきましょう。

 

書類の不備などがありますとそれ以上かかることも考慮しておかなければなりません。
申し込みが多い時期ですから、早めに申し込んでおきましょう。

 

以前にも触れましたが、申し込んだ後でもキャンセルはできるはずです。
国の教育ローンの利用をお考えでしたら
ともかく申し込んで、残念にも合格できなかった場合はキャンセルということで早めの準備が肝心でしょう。

 

 

■教育費の実態調査から

さて教育費はいったいいくらかかるのでしょうか。
大学へ行くのにはいくらかかるのか?(教育ローン申請の前に)
と題して大学でかかる費用を以前に検証しました。

 

日本政策金融公庫では「教育費用負担の実態調査」を行っています。
これは国の教育ローン」を利用した世帯からのアンケートをまとめたものです。
平成25年度の調査結果が2013年12月に発表になりましたので
ご紹介しておきます。

 

■平成25年度「教育費負担の実態調査結果(国の教育ローン利用勤務者世帯)

よかったね合格写真

この調査は平成25年2月から3月に国の教育ローンを利用した世帯の無記名回答に寄るものです。

 

国の教育ローンを利用した21,892世帯に平成25年7月に調査票を郵送して、
4,942世帯の回答がありました。
調査結果の詳細は日本政策金融公庫のサイト(pdf)にありますので、
より詳しくお知りになりたい方はご覧になってください。↓
//www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_h45.pdf

 

ここではかいつまんでご紹介しておきましょう。
入学費用
高校:51.9万円
高専・専修・各種学校:87.2万円
短大:77.1万円
大学:95.7万円
私立大学(理系):103.3万円
私立大学(文系): 94.0万円
国公立大学:79.6万円
※国公立大学へ入学した場合の、入学しなかった学校(私立大学等)への納付金は12.2万円

 

一年間の在学費用
高校:97.6万円
高専・専修・各種学校:149.9万円
短大:143.4万円
大学:153.9万円
私立大学(理系):177.3万円
私立大学(文系):149.2万円
国公立大学:109.7万円

 

教育費
子ども1人あたりの高校入学→→大学卒業までの必要金額:
1,055万円(昨年度調査では1031.7万円、24万円の増加)
高校3年間:344.6万円
大学:711.2万円

 

高校卒業後の入学先別・高校入学→→大学卒業までに必要な費用
私立大学(理系)へ進学:1,156.9万円
私立大学(文系)へ進学:1,035.2万円
国公立大学へ進学:863.0万円
私立短大へ進学:730.9万円
高専、専修、各種へ進学:731.5万円

 

 

教育費の負担について
世帯年収の平均は552.6万円で、
子ども2人世帯では世帯年収に占める在学費用の割合は、平均40.1%
年収階層別にみれば、年収が低い世帯ほど在学費用の負担は重くなる。
「200万円〜400万円未満」の年収層では平均負担割合は58.2%。
年収の約6割近くが教育費を占めています。
住宅ローンがある世帯は、51.5%あります。
住宅ローン返済額と在学費用の合計は、年収の平均51.7%(子供2人世帯で)

 

自宅外通学者の有無
自宅外通学者のいる世帯は41.9%
(内訳・ 1人:34.6%、2人:6.9%、3人以上:0.4%)
自宅外通学者がいない世帯:58.1%

 

自宅外通学者への仕送り額
(1人)平均:年間92.1万円 (月額7.6万円)
0万円 :8.8%
0万円超  〜25万円未満:4.6%
25万円以上〜 50万円未満:10.7%
50万円以上〜 75万円未満:23.9%
75万円以上〜100万円未満:14.6%
100万円以上〜125万円未満:23.3%
125万円以上〜150万円未満:6.0%
150万円以上〜 :8.0%

 

自宅外通学を始めるための費用
アパートの敷金や家財道具の購入費など自宅外通学を始めるための費用は、
平均48.3万円。
入学費用と自宅外通学を始めるための費用の合計は、入学者1人当たり
平均139.2万円。

 

 

教育費の捻出方法
やはり奨学金が最も多く、続いて節約や本人のアルバイトと続いています。
(教育費の捻出方法に教育ローンの項目がありませんが、この調査は「国の教育ローン」利用者を対象にしていますから、アンケートに答えた方全てが教育費の捻出方法として教育ローンを利用しているということでしょう。)

 

「奨学金を受けている」 :59.9%
「教育費以外の支出を削っている(節約)」:56.3%
「子ども(在学者本人)がアルバイトをしている」:40.7%
「預貯金や保険などを取り崩している」:22.5%
「残業時間やパートで働く時間を増やした」:21.0%

 

 

 

以上が、平成25年度「教育費負担の実態調査結果」の概要です。
詳しくは日本政策金融公庫のサイト(pdf)でご確認いただけます。
//www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_h45.pdf