大学へ行くのにはいくらかかるのか?(教育ローン申請の前に)

大学へ行くのにはいくらかかるのか?(教育ローン申請の前に)

教育ローン審査申し込みの前に
大学4年間にかかる費用を考えてみましょう
 

大学へ行くのにはいくらかかるのか?(教育ローン申請の前に)

この時節 教育ローンの審査申請を既になさっている方も多いことと存じます。


あるいはお子様の進学に際し、あらためて教育ローンをお考えの方も多いことでしょう。

既に合格通知をお手にした方も、待ち望んでいる方も、
大学4年間にかかる費用のご準備はおすみでしょうか。

合格画像


複数の大学を受験なさる場合はその受験料や交通費なども大きなものとなります。

私立大学の受験料は3万5000円、私立短大では3万〜3万5000円程度が一般的なところでしょう。
同じ大学で複数の学部を受験の場合は2学部めからは割引という例も少なくはありません。

大学入試センター試験では2教科まで1万2000円3教科以上は1万8000円となっています。(平成21年度)

自宅から離れて遠方の大学受験の場合、平均7万円程度の出費があるようです。
受験だけでも10万円以上かかってしまうのが通常ということですね。

入学金等は合格決定後10日から2週間以内に支払わねばなりません。
秋に合格が決定する推薦入学でしたら、10月から12月あたりに納入ということになります。

私立の文系で入学金は20万〜30万円、前期授業料が40万〜50万円程度でしょう。他に施設設備費や実験実習費などがかかります。後期授業料がやはり40万〜50万円程度は見ておく必要があります。
国公立大学の入学金は約28万2000円、授業料53万5800円です。


国公立大学志望なのにいわゆるすべり止めで私大に合格の場合の入学金は、
いわば捨て金となりますから、これも結構痛いモノですね。

大学4年間にかかる費用



大学4年間にかかる費用を考えてみましょう。
自己資金で賄えない金額に対しては、
教育ローンあるいは奨学金などを活用なさることと思います。

下の表をご覧ください。国公私立大学の初年度納入金です。
文科省がまとめた数字ですが、いずれも学部(中間部)の費用です。
大学 初年度納入金額
入学料 授業料 施設設備費  合計
国立大学 28万2000円 53万5800円 81万7800円
公立大学 39万9058円 53万5959円 93万5017円
私立大学・文科系 25万2307円 74万2189円 16万822円 115万5318円
私立大学・理科系 26万8709円 104万1643円 19万1480円 150万1833円
私立大学・医歯系 102万4762円 298万2058円 88万5828円 489万2648円


国立大学:平成23年度標準額
公立大学:平成23年度平均額
私立大学:平成22年度平均額
//www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2011/12/26/1314359_01.pdf


上の表は初年度の納入金です。
残りの3年間も授業料や施設設備費がかかります。
理工系では実験実習費などが加わります。

そのほか通学のための交通費や教材代もあります。
親御さんから離れてアパートや下宿住まいとなりますと
料や生活費のための仕送りも必要となってまいります。

AIU保険の『現代子育て経済考』(2005年)によりますと
大学4年間の教育費の合計
国立大学で約492万円
私立大学・文系で約604万円

となっています。

これは自宅通学の場合ですから、親元からはなれて一人暮らしとなりますと
その費用はさらにかさむことになります。
 
東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の、
私立大学新入生の家計負担調査』から
自宅外通学者に関連した数字を抜き出してみます。
(金額の100円単位以下は切り捨て)


-------------------自宅外通学者----------------------------

受験から入学までの費用
213万円  (自宅通学者:151万8000円

仕送り額(4月〜12月)
85万8000円

自宅外通学者の入学の年にかかる費用(上記の2つの合計)
298万8000円

参考:私立大学新入生の家計負担調査2010年度<抜粋>より
//www.tfpu.or.jp/10kakeihutan.pdf
-----------------------------------------------------------

私立大学の1年次にかかる費用は298万8000円ということになります。
同調査によりますと
自宅外通学者がいる世帯の平均税込年収は880万3000円ということですから、

298万8000円÷880万3000円=0.3394

私立大学の入学年度にかかる費用は年収の約34パーセントを占めるわけです。

以上は初年度の費用ですが、4年間の授業料や仕送りを考えますと
家計には相当の負担をかけることになります。

月仕送り額の月平均は
入学直後の新生活や教材など何かともの入りの5月が10万8600円、
6月以降の仕送り額月平均は9万1600円となっています。

不動産総合情報サービスのアットホームの調査(2010年1月)では
送り額の月平均は9万5000円ということですから、ほぼ同額の結果が出ています。
一人暮らしの学生自身の月収入平均は14万6300円という調査結果です。
差額の約5万円は奨学金やアルバイトによって補っているということです

単純計算でも4年間の仕送り合計は456万円です。
(9万5000円×12か月×4カ年)

遠方から首都圏の大学に入り一人暮らしの場合では
夏休みや暮れ正月の帰省にかかる交通費なども見過ごせません。

これら大学4年間にかかる総額を考えてみますと
教育費を確保するための親御さんの負担は
とても大きなものになっているのが実情であるといえましょう。

自己資金で不足の部分は教育ローンや奨学金を活用することとなると思いますが、
後々の返済を考慮してご家族でお話しあってくださいますよう。

メモ
奨学金は子供自身に貸与(給付もあり)されるものであり
教育ローンは親が融資を受けるもの。

奨学金の対象は学費。
教育ローンは一般的には学費、受験料からアパートの敷金家賃なども対象に含まれる。

奨学金の貸与実行は進学後が一般。
入学時諸費用も準備できない場合は、教育ローンを検討。
奨学金だけでは金額不足の場合も教育ローン利用を検討。